小さな親切? 余計なお世話!
三毛猫 みゃ〜。
白猫 にゃおん。
ブチ猫 に゛ゃあ。
ノエル あ、庭に猫が集まってますよ、かわいい〜。
クリス ああ、そうですね。でも……。(トランを見る)
トラン にゃ?
ノエル でもトランさんの方がず〜っとかわいいですよねっ。
トラン (なんだか複雑そう)
クリス ……。
エイプリル 先に言われちまったな。
クリス いや! いやいやいや! そんなこと思ってなないぞ。そりゃあ、トランの方が毛並みはきれいだとか思ったが。
エイプリル 似たりよったりじゃないか。
クリス 違う違う。
エイプリル そんなに否定することはないだろう? 確かにこいつの方が美猫だ。
トラン (伏せて顔を隠している。照れてるらしい)。
ノエル そういえばトランさんの毛並みきれいですよね。毛づくろいしてるわけじゃないのに、いつもさらさらふわふわ。
クリス ああ、それは私が洗ってますから。
ノエル クリスさん優しい〜。
トラン にゃー、にゃー! (何か訴えている)。
エイプリル ノエル、違う。単なるこいつの八つ当たりだ。
ノエル え?。
エイプリル ……いきなり立ち上がって、黒いオーラをしょって、有無を言わさず引っつかみ、そして外から聞こえる雑巾を絞るような猫の悲鳴……。
ノエル え? え? え?。
エイプリル あれは洗ってやってるというよりも……。
ノエル クリスさん……。
クリス あの、ほら! 本ばっかり見てるとストレスがたまって! その気分転換にトランを洗うんですが、こいつが暴れるから!
エイプリル 中身人間なんだから言い聞かせればいいだろう。
ノエル 優しくしてあげなきゃダメですよ。
トラン にゃ!
クリス いや、何と言うか、その……。ごめんなさい。
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Scribble <2007,07,29>