筆記者 エレニス
 ヒューロ氷洞の中で行き倒れた修行者の方を発見しました。
 手当てはしたものの、うわ言のようにゼザの魚が食べたいと繰り返します。
 魔物への牽制のためにイルフェスさんを彼のそばに残してゼザに行き、魚を購入してすぐにとんぼ返りしました。
 それですぐさま調理して食べていただいたのですが……。
 ……よかった。ただ空腹で倒れていただけなのですね。

待ってる間さ、すっげえ不安だったんだ。魔物もだけど、目を離した瞬間に死ぬんじゃないかって。それなのに……。…イル
お腹が空きすぎて倒れるって……餓死寸前だったってことだよね。通りかかって本当によかったよ。…ウイ
修行もいいが自分の体調管理ぐらいはしてもらいたいものだな。…アル


  筆記者 イルフェス
 男性に恐怖を抱いている女性に認められろということで、俺もマレアイアに入った。
 単に男を知らなかったり、男からの暴力で恐怖を抱いていたり、……恋人に殺されかけたせいで男すべてを恨むようになったり……。
 そのたびに『そんな男ばっかじゃない』って言ったけど、これって俺に対しても言えるよな?
 女が怖くてさけてたけど、女性すべてが怖い生き物じゃない。
 人に言う前に俺も女の子と接する努力をしよう。

そうだよ。女の子は怖い人ばかりじゃないよ。…ウイ
まずはギルド内の女の子と普通に接せられるように頑張りましょうね。…エレ


  筆記者 エレニス
 行方不明になられたハッパグレーさんを探してほしいという依頼を奥方からうけてダーン洞までやってきました。
 そこにおられた男性に導かれてついたその場所には白骨化した遺体が……。
 魂だけの存在となっていた彼から形見の品を受け取り、彼のご家族にお渡ししました。
 ……強く、生きていってください。

残された家族もつらいけど彼も辛かっただろうね。…ウイ
自業自得とはいえ、ずっと家族の所にも帰れなくて一人きりで……。辛いよな。…イル
形見の品を渡したことによって彼は解放されたんだ。もう彼が苦しむことはないさ。…アル。


  筆記者 アルファム
 山に囲まれた場所にそれはあった。ずいぶん前から人を寄せ付けていないだろうそこは、所々がくずれ瓦礫が道を塞いでいた。
 途中でクラッパーを手に入れ、最上階を目指す。
 そこにあったのは大きな鐘。せっかくクラッパーを持って登ってきたのだから、鳴らしてみようということになった。
 ありあわせの布で耳に栓をして、姫たちには下がってもらい鐘を鳴らす。
 ……正直、あんなに凄まじい音がするとは思っていなかった。いまだに耳がおかしい。

すごい音だったね。…ウイ
離れてて、かつ手でも耳を塞いでた俺たちでさえ、耳が痛くなった音を間近で聞いたんだもんな。…イル
鼓膜は破れてはいませんから大丈夫だとは思いますが……しばらくは無理をしないでくださいね。…エレ


  筆記者 ウイリル
 ハノイという名のピンク髪の魔術師さんに可憐な花を集めてほしいと頼まれた。
 告白する相手に贈るんだって。
 それにしても……『スーパーメロウタイム』。なんだか頭から離れないよ。

髪だけじゃなくて中身までピンクっぽいよな。…イル
本人は真剣なのかもしれんが、はたから見てたら面白いだけだな。…アル
きっと人の三倍以上は楽しい人生をおくっていらっしゃるのでしょうね。…エレ




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