たとえばこんな恋人事情

3 カレは改造人間 〜ノエトラ〜


 温泉にて
ノエル …………。
トラン あの、ノエル。そんなにじっと見られたら恥ずかしいのですが。
ノエル あ、すいません。ただ、トランさんの体、きれいだなあって思って。
トラン …………は?
ノエル トランさんって改造人間でしょう? あたし、つぎはぎだらけの体を想像してたんです。
トラン ああ、なるほど。……わたしの体は魔法で合成したものなので、見た目は普通のヒューリンとかわりません。
ノエル おお〜、そうなんですか〜。なら識別ナンバーみたいのもないんですか?
トラン はい?
ノエル お名前もらう前はそういう番号とかで区別されてたんじゃないかなって。
トラン ……一理ありますね。でもわたしは見たことがないです。
ノエル きっと目に見えづらい所にあるんですよ。
トラン ちょ、ちょっと!? ぺたぺたさわらないで!
ノエル 今更、ですよ?
トラン そ、それはそうですけど! ……人目もありますし! せめて部屋に戻ってから!
エイプリル 客は俺達しかいないがな。
クリス そうそう。気にするなトラン。私達は見て見ないないふりしとくから。
トラン ……見るんだっ!?
エイプリル (小声で)というか……今更、なんだな。
クリス あ? ……(小声で)ああ、そういう事か!
ノエル 何を話してるんですかー。
クリス いやいや、何も……。
エイプリル そうそう。お前はトランを襲っとけ。
ノエル はい♪
トラン はい♪ ……じゃな〜い!




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