筆記者 クーロン
 久しぶりにあったウルは静かに目を閉じていました。
 身体には何の異常も見当たらないのに、何をしても目覚めません。
 こんな状態のこの子を置いてはいけない。
 ミロス王宮にウルの叔父であることを伝え、看病することにしました。


  筆記者 クーロン
 あれから一年、ウルを含めた四人はまったく目覚める気配がありません。
 仮死状態に近いのか、基礎代謝が少なく世話自体はそれほど大変だというわけではないのですが、眠り続ける彼らを見てみると気が滅入りそうになります。
 もしかしたらこのまま……。
 いえ、彼らは必ず目を覚まします。
 世話をする僕が諦めるわけにはいきません。


  筆記者 クーロン
 二年の歳月が過ぎました。
 師から送られた装置のおかげで筋肉の衰えはほとんどないようです。
 ただこの二年の間、まともな食事を取れていない彼らの内臓がどうなっているかがわからないのが少し怖いです。
 毎日かけ続けているキュアが内面まで届いているといいのですが。


  筆記者 クーロン
 もうこれで三年目。
 代謝がほとんど止まっていても成長はするようで、ウルともう一人の少年の背はずいぶんと伸びました。あとの二人は成人のせいかあまり変わりはありませんが、元の服は微妙にあいそうにないですね。
 彼らが目覚めた時に備えて服を新調しておきましょう。
 彼らの趣味はわからないから元と同じものがいいでしょうね。
 空いた時間に少しづつ作っていこうと思います。……少しは気が紛れるでしょうし。




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